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和太鼓の手入れについて

Close-up of a large Taiko drum for traditional Japanese drummers

和太鼓の手入れについて

和太鼓は、非常に高価なものであると同時に、非常にデリケートな楽器です。普段からの手入れや保管場所を誤ると音が悪くなり、和太鼓自体の寿命も短くなってしまいます。和太鼓が上手な人ほど、演奏するための道具である和太鼓やバチなどを大切にするものです。

和太鼓の寿命を延ばすには

基本的な手入れ方法としては、使用した後に固く絞った布などで皮の表面や胴などの汚れを落とすことを心がけると良いでしょう。
そうすることで表面のほこりや砂等の汚れがとれて、結果的に太鼓の寿命を延ばすことになります。また、太鼓を大切に取り扱おうという気持ちも生まれ、自分たちの太鼓に愛着も生まれてきます。
皮には適度な油脂も含まれていますので、油を塗ったりする必要はありません。あまり油脂が多いと逆に皮の強度を弱めることにもつながります。

和太鼓の皮が汚れたときは

皮に汚れがついたときは、洗面器一杯の水に2~3滴ほどの「中性洗剤」を入れた液にタオル等を浸し、固く絞ってからふき取るのが良いでしょう。続いて、真水に浸した布等を固く絞ってもう一度拭き、さらに乾拭きしたあと「自然乾燥」を行います。
和太鼓は、水分、直射日光、風に弱いため、「自然乾燥」は、陰干しで行ってください。「日光干し」や「風干し」は禁物です。
夏場などに演奏すると、皮に汗が付つ場合があります。また、皮に血しぶきが付く場合もあるでしょう。その際もすぐに上記と同じ法で処理をしてください。汗を放置するとカビが生える場合があり、血しぶきも固まってしまうと取れない場合もあります。

和太鼓の皮について

まだ使用していない和太鼓の皮は、つるつるできれいな表面をしていますが、打ち込んでいくとしだいに表面が摩耗し毛羽だってきて、肌荒れのようにガサガサしてきますがそれが自然な状態です。
打ち込んで表面が磨耗した皮は、水気を吸収するため、雨天や梅雨時の湿度が高いときに打つと普段よりも音が低くなり、乾燥して革から湿気が抜けるとまた良い音に戻ります。

新品の太鼓(皮の表面はつるつるしている。)
太鼓の皮は、「生革(きがわ)」と呼ばれています。革靴や革かばん、グローブや財布などの「なめし革」ではありません。
革靴や革カバン等の「なめし革」製品であれば、保護クリームやオイル等を塗布するなどのケアが大切なのですが、和太鼓にはそういったケアは禁物で、もしそれをしてしまうと、クリームやオイルが皮に浸透してしまい、太鼓の皮としての機能を損なうばかりか、音の悪化の原因にもつながってしまいます。
太鼓の皮のメンテナンスは、前述したとおり、堅く絞った布などで皮の表面のホコリや汚れを落とす程度で十分です。つまりは、特別なメンテナンスは不要ということになります。

やってはいけないこと

盆踊りの太鼓などで日本酒を口に含んで太鼓に振りかけたりする光景がみられますが、皮にはアルコールは厳禁です。アルコールには、太鼓の皮を溶かす成分が含まれていますので、こうした行為は和太鼓の寿命を縮めることにつながってしまいます。

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