和太鼓の取り扱い方法

和太鼓はたいへん高価な楽器です。簡単に買い替えたりすることはなかなかできませんので、普段から大切に取り扱うように心がけましょう。
和太鼓の皮は水分に弱ので、屋外で演奏するときなどは雨に濡れないように注意しましょう。万一水に濡れた場合などは、タオルで吹き陰干しにするか、扇風機で乾かしてください。皮は消耗品と心得てください。
和太鼓の皮に酒をかけると良い、と言う人もいますがお勧めはできません。皮の寿命を縮めることになります。

基本的な手入れ方法としては、和太鼓を使用した後に固く絞った雑巾などで皮の表面や胴などの汚れを落とすと良いでしょう。そうすると表面のほこりや砂等の汚れがとれて太鼓の寿命を延ばすことになります。また、太鼓を大切に取り扱おうという気持ちも生まれ、自分たちの太鼓に愛着も生まれてきます。
和太鼓の演奏の際に胴を叩くときがありますが、本来和太鼓は胴を叩くようにつくられた楽器ではありませんので、そういったところにも配慮するように普段から心がけると良いでしょう。

和太鼓の保管方法

日本には四季がありますので、季節によっては湿気の多いときもあれば空気が乾燥しているときもあります。また暑い季節もあり寒い季節もあります。このようなゆるやかな移り変わりは、自然の中で生きてきた木の胴は対応しますので問題はありません。
しかしながら、人工的につくられた短時間に急激に環境が変化するところ、たとえば冷暖房の入った過度に乾燥した部屋などでは、胴が対応しきれずに色々な障害がおきることがあります。また、湿気の多い部屋にも置かないようにすることが大切です。
和太鼓の胴は木でできています。1本の木をくり抜いてつくっているものもありますが、木を張り合わせてつくった胴もあります。湿気の多い場所に置いておくと胴がゆがんでしまうことがあり、高温で乾燥している場所では胴が縮んで割れてしまうこともありますので十分な注意が必要です。
私たちは、張り合わせ胴の和太鼓も使っていますが、張り合わせているところが割れて胴に隙間ができてしまったものがあります。こうなってしまうとどうしようもありませんので、普段から注意することが大切です。
直射日光のあたるところには置いてはいけません。
適度に乾燥した風通しの良い場所で保管するのが最適ですが、その場合は、台に乗せるなどして皮が直接床にあたらないように布をかけておくのが良いと思います。

理想的な保管場所と思われるところは、まわりを木々で囲まれた鎮守の森の中にある神社の本堂のような場所です。周辺の木々のおかげで年間を通して一定の範囲の温度や湿度の環境にしてくれて、そういった場所は、風通しも良いものです。
実際にそうした保管場所を確保できるグループはほとんどいないと思われますが、そういうイメージを持って保管場所を探すと良いでしょう。
※私たちは、元小学校の体育館の舞台袖で和太鼓を保管させてもらっています。風通しという面ではあまりよくないのですが、直接皮が床にあたらないように太鼓の台に乗せて保管しています

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